着物は自分の寸法がありますので、着やすい着物になるように仕立てられると思います。でも、帯は仕立てをお願いしてもそんなに気にされないでお願いする方が多いのではないでしょうか。 和裁を習っていた時、先生に「帯の仕立ては帯屋さんなのよ!」とお聞きしました。帯は仕立てができても、やはり帯屋さんの仕立てがきれいで締めやすい帯になること話されていました。 先日、生徒さんのTさんに頼まれて仕立てに出していた帯が仕上がってきました。織りの九寸名古屋帯なのですが、生徒さんの希望で手縫いで仕立てをお願いしたのです。帯は厚地で、長さを少し長くするために別布を足してもらったのですが、とてもきれいに仕立て上がって、Tさんも感激でした。
いつも帯の仕立てをお願いしているところは、市川市にある「米津帯裁縫所」です。帯は今、ほとんどがミシン仕立てになっていて、そのために手縫いできれいに仕立てられる方が少なくなっていることを聞きます。米津さんは、ミシン仕立て、手縫い仕立て、どちらでも受けていただけて仕立てがきれいなのです。米津さんとの出会いは、鈴乃屋の観劇会で食事の時たまたま同席でした。それで帯の仕立てをされていることをお聞きして、それからの長いお付き合いです。今は帯のことで分からないことがあると気軽にお聞きしたり、仕立てについても相談をしてお願いしています。 帯は自分の締めやすい長さがあります。そして帯によっては幅も少し調節をしたりします。その帯に合った仕立て、そして自分に合った仕立てが安心して締め心地の良い帯になります。