このところのお天気は気温が低い日があったりしますが、日差しは夏を感じます。来月はもう6月です。着物は単衣で同じですが、長襦袢、小物など夏の装う衣になります。
浴衣の季節にもなってきますね。コロナ感染で、この3~4年お祭りそして花火大会が行われなかったのですが、今年は各地で開催が予定されています。
気軽に着られる浴衣ですが、知っているようで知らないことがあるように思い、少し調べてみました。
浴衣の起源は古く平安時代に貴族がお風呂に入る時(お風呂は蒸し風呂)、肌を隠すように、そして水蒸気でやけどをしないように着た着衣が始まりだそうです。浴衣の語源は、入浴時に着られていた湯着「湯帷子(ゆかたびら)」から「ゆかた」となったと言われています。その後、湯上りに着たり、寝間着として着られたりするようになり、江戸時代の中期には盆踊りなどに浴衣で出かけることが流行って、ちょっとした外出着になったようです。浴衣が夏の普段着に定着したのは明治に入ってからだそうです。
外語学院の生徒さん(着付ボランテァで)
着物は柄についていろいろ言われますが、浴衣の柄は様々です。お花の柄も季節を問わず染められています。
浴衣には夏の暑い日を快適に過ごす工夫もあって、かっては昼に着るのは涼しげに見える「白地」で、夜に着る浴衣は「紺地」とされていたようです。紺地は「藍」で染めるので、においを虫が嫌うため夜の着用が良いとされたそうです。
今は浴衣の地色もいろいろな色があって好きな色を、そして柄も好きな柄を選んで楽しんで着ていますね。
今年の夏は、花火大会に、お祭りに、盆踊りに、浴衣で楽しい時間を過ごてしいただきたいと思います。