着付ゆうゆう

着物、着付けのこと、そして「千葉駅前教室」を中心に私事も。 気が付いたこと、思ったことなどなど。 なお「千葉駅前教室」のホームページもよろしければご覧ください。 http://www7b.biglobe.ne.jp/kimono-chiba//

重ね衿(伊達衿)

正装用の着物は2枚以上の着物を重ねて着た時代がありました。重ね衿(伊達衿)は、その重ね着の名残りとして略礼装の着物につけるようになりました。

          

重ね衿は、着物を着られた時に衿の部分に重ねますので、半衿の間から少し見せる飾り衿にもなっています。重ね衿で衿元が華やかになりますし、おしゃれでつけるようになって、アクセサリーにもなっています。また、重ねるということから、「お祝い事、喜び事が重なりますように」という願いも込められるようになったそうです。ですので、今は重ね衿を付けなければいけないと思っている方もいらっしゃいます。

着付けをして差し上げる時、重ね衿は着物を重ねて着るところからきていますので、暖かい時期、重ね衿をお入れするかどうかをお聞きしたこともありました。でも、今は、おしゃれでつけるようになっていますので、お客様の衿元がきれいに、素敵になるように出ぐあいなど見ながら着付けをして差し上げています。

 

最近は浴衣に重ね衿が付いた感じのものがありますが、重な衿ではなく、アクセサリー感覚の衿になっているようです。

 

重ね衿は、着られる方の好きな感じで、付けても付けなくても自由に選んでよいと思います。季節で長襦袢が単衣になる時期は重ね衿を入れないで、すっきりとした着方があってもよいように思います。